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2009年9月29日 11:49
みなさまこんにちは、召使いのエイブラハムです。今回はエア先生に、聞きたい事をたくさん準備して対談に臨みました! 松さんの魅力満載の対談となりました(^^)

松たか子&阿部よしつぐ対談
阿部:すみません、公演終わったばかりでお疲れのところ。
松:いえ、とんでもございません。
阿部:たか子さんはストレートプレイもいっぱいやってらっしゃるじゃないですか。そのストレートプレイと、ミュージカルでは「歌がある」っていう大きな違いがありますけど、今回はストレートを観ている感覚で、観られるんですよ。そこがすごいなぁって思っていて。
松:そうみたいね・・・。
阿部:そこのすごさって自分でわかってないですか?
松:わかんない。ただ稽古中に、台詞から唄へスッと入ったり、より短くしたりとか、ずいぶん調整をしたじゃない。台詞からスッと歌に入れるようになっているから、逆に言うと歌に入る時にそのテンションになってないといけないんだなっていう難しさはすごく感じる。自然に入れるようになっていればなっているほどそれは思うし、お芝居の気持ちだけでもちょっと、ペースがやっぱり・・・。
阿部:そこ難しいところですよね。
松:本当難しい。
阿部:ストレートプレイの役者さんでミュージカルやられる方、最近多いじゃないですか。で、そこがネックになる時がありますよね。すごく曲がきれいなのに、気持ちがありすぎるから、その曲の良さを伝えられないとか。
松:もう曲はきれいだったら、悲しいとか激しいとか、葛藤しているとか言ってくれているから、自分で気持ちこめすぎない様にしてますね。音楽やる時もそうだけどtoo muchにならないように。だけど逆に「唄おう」っていうふうに言い聞かせる時もたまにある。そういう時も、冷静にならなきゃっていう自分もいたりするし、だから本当に難しい。本当にミュージカルっておもしろいけど難しいなぁって。
阿部:そうですね。けっこう難しいことやってるんだなって思いますもん。
松:本当。なんか今回の人達は声がみんな違うじゃない。男性のアンサンブルも2人しかいなくて、全然違う。女の子もみんな違う、すごくいい・・・。なんか、おもしろい声を持った人がいるから、すごく好き。
阿部:この前本番前に歌の確認をしたじゃないですか。その日の公演、めちゃくちゃすごかった。ぴったりすぎちゃって。
松:こんなに気持ちいいんだみたいな。あんなちょっとの事なのにねぇ。
阿部:そう。だからねぇ、本当にみんなの意識が高いなぁって。
松:だからこう、フッて休符が揃った時にドキッと来るのね。ただ唄いっぱなしじゃないのが大事なんだなって。
阿部:本当ですよね。
さてここで、色んな人から質問をもらって来たので。
■普段から、パ~っと明るいたか子さんですが、いつも元気なその源はなんですか?
松:そんな明るいかなぁ・・・。
阿部:ほら、ヨガやってるじゃないですか。毎朝。あれってけっこういいんじゃないですか?
松:あれは、ラマンチャの時に出てた人がヨガの先生とかもやってて。で、50分とか、そのぐらいやってたの。「これはいいなぁ~」って思って。でも今のはラジヨガ4分じゃない。すごく簡単だけど、でもちょっと意識するだけでも・・・全然肩コリとか解消されないんだけど、でもやらないよりはなんかいいよね、短いし。
阿部:おかげさまでみんなでやってます。あとほら、本番前に必ず全楽屋、挨拶されてるじゃないですか。「素晴らしいなぁ」って思って。
松:会ってない人とかいるからね・・・ははは。
阿部:なんかナチュラル系ですよね? その・・・洋服も。
松:本当?
阿部:いいですよね~。
■ジェーン・エアを演じる時に、「よし、じゃあジェーン・エアになろう」とか「演じよう」とか、そういう風に思ったりするんですか?
松:ど~うなんだろ。でもなんかこう公演中とかって、朝会って、ウォーミングアップするところで「おはよう」って言って・・・全部のことがつながって行って、そこに行く・・・みたいな気がする。・・・うーん、何かしてるかなぁ・・・特別な事・・・。でも今回は、「私の話をしよう」っていうそこに至るまでも見せるから、舞台上に出てからも、「話そうかなぁどうしようかなぁ」とか、そういう気持ちもまだなんか残っている状態で出て行く。時には、お父さんやお母さんとか出てくる人たちに、だんだん、「ジェーンに入っていかなきゃいけないんだな」って気持ちにさせられる事もあるし。
阿部:稽古の最初の頃にジョン・ケアードさんが、「なんでジェーン・エアがこの話をみんなの前でするんだろう」っていう話を・・・
松:したっけ?
阿部:え~~~!!!!!
松:したっけね、ははは。したよね、したよね。
阿部:でもその時答えは言わなかったんですよ。
松:そうだったっけ?
阿部:それはなんか「探して行こうね」ってみたいな・・・。覚えてないっ!!(笑)
松:でもお話の始まりは、お父さんやお母さんとか見てると辛いじゃない。辛い思い出を思い出さなきゃいけないのがすごく嫌で、「もうやめよう」、「やめようかなどうしようかな」っていう風にいつも前半は思うのね。でも、ヘレンの唄とかで「自分が受け取ったものがあるんだなぁ~」っていうのをふと思い出すとやっぱり、「こういう風に私は学んだ」「回り道して何かを得た」っていうのを「伝えよう」っていう気に、だんだんなって行くっていう感じはあるかな。
■今回に限って、じゃなくてもいいんですけど、その役を作るっていう意味で大事にしているものってありますか?
松:自分がやる役が、例えば正しい役であっても犯罪を犯しちゃうような間違った事をする役柄であっても、やっぱ好きになる・・・好きになれるかどうか・・・その人をね。正しい人ばかりをやる訳じゃないじゃない、私たちって。役柄に対して人として興味をもてるかってことがまずあるかな。で、やっぱり関わる人と本当に関わって行かないと、見えてこないっていうか。今回だったら、さとしさんがどういうロチェスターで、どんな距離感を持って来るかとか。そういうのを聞いて見ていくと、結果自分の役の居方が見えて来たり。自分であ~するぞ、こうするぞと組み立てた物って、その組み立ててる時は楽しかったり、おもしろいけど、人と関わるとそんな思い通り行かないし。でもどうやったって、自分のペースとかって生まれたり、「こうしたかったのに」って出てくるんだけれど、それにあんまりしがみつかないで。こだわりは持っていてもいつでもそれを捨てられる・・・みたいな感じかな。だから、今回の『ジェーン・エア』にしても、ミュージカルだから唄のほうを先にやり出してたんですけど。とにかく曲を唄えるようになることで、いっぱいいっぱいな時期があって。でも何回も何回もやっていくとこう、何かこう・・・流れがつかめて来たり・・・。そういう力にはずいぶん助けられてるとは思う。
阿部:それって僕らが稽古する前の話ですよね?
松:そう。お話をいただいた時に、最初たぶん「ポートレイト」の歌と、「秘めた力」かな、2曲。今と全然歌詞も違って。でも、とにかく早めに始められたらって思っていたので。
阿部:初めて稽古場で歌を聞いた時に、「出来上がってんじゃん!!」「どんだけ天才なんだよっ!」って思って、ちょっとみんな引いていたんですけど(笑)。
松:やってるよ。だって無理だもん・・・そんな(笑)。
阿部:今まで観に来てくださった観客の皆様に向けて、何かメッセージとかありますか?
松:思いのほかこちらからは客席が見えないんですよ、今回。暗いので。でも私、ふと・・・、「私は彼と結婚しました」と言っている時に、ちょっとだけあったかい照明になったときに・・・彼女に連れられて来たのかわからないけど、サラリーマンかな・・・「こんな方も観に来てくださってるんだ」みたいな・・・そんな方がすごくウルウルしているのがハッて一瞬見えた時に、なんかすごく嬉しいって思って。お客様のパワーってもらうよね?
阿部:もらいますよね~。
松:お客様からの熱い視線を感じると、やっぱり「物語を伝えなきゃ」っていう気持ちにさせてもらっているのがすごくある・・・・。
阿部:純粋ですよね~。すっごいピュア。それから、なんか・・・ジェーン・エアをね、みんながすごく愛してるのが伝わってくるんですよ。
松:本当にそれは感じる。すごく。
阿部:僕、めっちゃ幸せですからね。
松:本当? なんか良かったなぁって思うよね・・・・。
阿部:素晴らしいなぁって。まだ終わってないんですけど。
松:本当みんなに、色々助けられて。いいメンバー、いい人数だよね。コーラスとか人少ないのは大変だけどでも・・・目が行き届くカンパニーだね。
阿部:そうですね。あ、「ヴィヨンの妻」もおめでとうございます。
松:ありがとうございます。
パワフルでナチュラル・・・、そして華のある素敵な松さんと、一公演一公演悔いの残らないよう、キャスト一丸となり頑張って行きたいと思います。
エイブラハム(阿部 よしつぐ)
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